政教分離を‘骨抜き’にする自民党の憲法第20条改正案-カルト国家化への道?
平成24(2012)年に公表された「自民党憲法改正案」を読みますと、天皇の神聖性が失われ、皇族の俗人化も急速に進む時代にありながら、天皇を中心とした‘神の国’の建設を目指しているように思えます。‘神の国’、あるいは、‘神聖国家’と申しますと、国民の多くは、日本国の伝統宗教である神道に基づき、現人神である天皇を国家祭祀の長とする戦前の国家体制を思い浮かべるのでしょう。しかしながら、世界平和統一家庭連合や創価学会等の新興宗教団体による活発な政治活動をからしますと、自民党が改正案で示している方向性は、必ずしも明治憲法下の国家体制への回帰ではないようです。それでは、自民党が理想とする国家像にあって、政治と宗教とは、どのような関係となるのでしょうか。「自民党憲法改正案」は、政教分離の原則を定めた現行憲法第20条につ...政教分離を‘骨抜き’にする自民党の憲法第20条改正案-カルト国家化への道?