希望格差社会、それから──幸福に衰退する国の20年
山田昌弘,2025,希望格差社会、それから──幸福に衰退する国の20年,東洋経済新報社.(4.17.25)「バーチャル世界」で格差を埋める人々が急増。「パラサイト・シングル」「希望格差」「婚活」などの言葉を世に出した稀代の社会学者による現代日本社会の実像。「希望格差」が拡大し、将来に希望を託せなくなっても、生活満足度が高いのは、推し活、オンラインゲーム等の「バーチャル世界」、ペットやキャバクラ等の接待飲食、性風俗サービス等の疑似家族、疑似恋愛で、リアルでは充たされない欲望を擬似的にかなえられるようになったから、こう山田先生は指摘するのだが。そして、令和になると、リアルな社会に希望を持てない層が、若者だけでなく、加齢によって、中年の人々にも広がるようになる。特に、平成の間、経済成長が鈍化し、家族を形成してい...希望格差社会、それから──幸福に衰退する国の20年