皇族の進学問題が問いかけるもの
今般、皇族の進学問題が多くの国民の関心を引くこととなりました。その理由は、皇族の高等学校への進学に際して、特別優遇制度が設けられたのではないか、とする疑いがもたれるに至ったからです。この問題、皇位継承権を有する故に、天皇の役割に関する根本的な問いかけをも含んでいるように思えます。日本国憲法における天皇は、形式的には国事行為として立憲君主的な役割を残しつつも、’統合の象徴’として位置づけられています。このため、天皇には、憲法上の法的な役割においてさえ、’統合の象徴’と’立憲君主’という全く次元の異なる二つの役割が重ねられています。その一方で、日本国の歴史における天皇は、天皇親政の時代は少なく、主として皇統を引く神聖な存在として国家祭祀を司ってきました。法律上の地位や役割はさておき、天皇の権威は、万世一系とされる血...皇族の進学問題が問いかけるもの