ワクチンを’戦略物資’にする罪
新型コロナウイルスのパンデミック化は、中国に新たな戦略を遂行するチャンスを与えたようです。それは、当初は’マスク外交’とも呼ばれた医療物資の提供を世界戦略の手段として活用するチャンスです。「世界の工場」と化していた中国は、マスクや防御服などの医療物資の一大生産国でしたので、医療物資不足に苦しむ諸国の足元を見た従属化戦略を実行に移すことができたのです。そして、今では、同戦略物資の中核は、新型コロナウイルスワクチンに移っています。ワクチンを梃として世界覇権を狙う中国による’ワクチン外交’の積極化は、自由主義諸国の政府に焦りをもたらし、今日では、対中政策の一環としてアメリカをはじめ日本国政府もワクチンの’戦略物資化’に乗り出すこととなりました。日本国政府も、既に台湾に対してアストラゼネカ社製のワクチンの供与を決定して...ワクチンを’戦略物資’にする罪