読書旅vol.15|水谷竹秀『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』
今回は珍しく重たいテーマの書籍を取り上げてみます。第9回開高健ノンフィクション賞にも選ばれた2011年刊行の『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』(集英社)。 日刊マニラ新聞の記者だった著者の水谷竹秀さんが、フィリピンで困窮邦人の取材を始めたのは2009年。ちょうど外こもり人口が急増した時期と近いです。 日本で短期間お金を稼ぎ、物価の安い東南アジアに長期滞在する――「わざわざ海外に行ってまで引きこもらなくても……」っていう意見はさておき、外こもりに関しては福ちゃんを筆頭とするカリスマも生まれましたし、むしろ選択肢の1つとしてアリだと思っていました。 対する困窮邦人は、本作の解説…