政党の存在は必然ではない?
政党政治とは、近現代におきましては、民主主義を具現化するためには不可欠のシステムであると信じられてきました。政党に対するいわば信仰とでも表現すべき信頼感は、おそらく、その誕生の歴史にあるのでしょう。イギリスにあって、政党は、近代議会制民主主義の発展過程にあってなくてはならない存在であったからです。とりわけ、議会優位の国家体制を成立させた名誉革命は、政党政治の出発点に当たります。そもそも、政党とは、王位継承をめぐる対立でもあった同革命にあって、議会が国王派と議会はとの二分化したことに始まるからです。その後、イギリスでは、時代によって二大政党を構成する二つの政党は変遷するものの(トーリー党対ホイッグ党⇒保守党対自由党⇒保守党対労働党…)、議院内閣制の成立とともに二大政党制が定着し、今日に至るのです(もっとも、...政党の存在は必然ではない?