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アメリカ政治&日米・大西洋同盟

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アメリカ政治&日米・大西洋同盟
テーマ名
アメリカ政治&日米・大西洋同盟
テーマの詳細
アメリカの内政から外交の全て。さらに日米同盟を基盤とした日本外交、そしてアメリカ外交の中軸となる大西洋同盟について。パックス・アメリカーナの重要なパートナーとして日本とヨーロッパはどのように世界運営に参画すべきか? 保守もリベラルも参加歓迎! NATO諸国に関するTBも歓迎!
テーマ投稿数
2,268件
参加メンバー
83人

アメリカ政治&日米・大西洋同盟の記事

1件〜50件

  • #米中経済戦争
  • #旧統一教会と自民党議員の癒着
  • 2022/08/15 13:46
    岸田政権の防衛費増額方針への懸念-通常兵器では勝てない

    本日8月15日は、昭和天皇が玉音放送により連合国が発したポツダム宣言の受け入れを表明した日として人々の記憶に刻まれています。毎年、決まって青い空が広がる蒸し暑い日となるのですが、先の大戦において失われた尊い命への思いから、どこか厳粛な空気に覆われます。鎮魂と平和への祈りの日でもあるものの、今年は、例年といささか様子が違っているように思えます。ウクライナに続き台湾にあっても有事が絵空事ではなくなり、戦争というものが、再びリアルな情景として迫ってきているからです。先日、岸田文雄首相も、今般の内閣改造にあたり、対中防衛力強化を目的とした防衛費増強の方針を重ねて強調していました。ペロシ米下院議長の訪台を機とした台湾海峡の緊張の高まりを受けた、国際情勢の変化への迅速なる対応として国民にアピールする狙いもあるのでしょ...岸田政権の防衛費増額方針への懸念-通常兵器では勝てない

  • 2022/08/12 12:10
    岸田内閣改造を三次元構造論から見ると-深まる世界支配?

    安部元首相の暗殺事件は、山上容疑者が供述した動機が世界平和統一家庭連合(元統一教会)に対する恨みであったことから、同教団との癒着問題が、元首相に留まらず自民党全体に波及することとなりました。今般の岸田内閣改造も、国民からの批判をかわすための措置とされており、同首相も、組閣に際して‘統一教会外し’を行ったと説明しています。ところが、岸田改造内閣の顔ぶれをみますと、事態はむしろ悪化しているのではないかと疑わざるを得ないのです。当初より、今般の内閣改造が‘とかげのしっぽ切り’となることは予測されていたのですが、新たに任命された閣僚には、世界平和統一家庭連合との関係が指摘されていた政治家が多数含まれています。教団との関係が判明している7人の閣僚を交代したものの、改造内閣では、山際経済再生担当相、加藤勝信厚労相、寺...岸田内閣改造を三次元構造論から見ると-深まる世界支配?

  • 2022/08/10 11:01
    安部元首相の国葬を法律問題として考えてみる

    安部元首相暗殺事件は、岸田文雄首相が国葬を即決したことから、思わぬ方向に波紋を広げることとなりました。国葬に対する各社の世論調査の結果は、メディアが世論誘導・同調圧力装置となっている今日にあってはまちまちなのですが、それでも元統一教会との関係が明らかになるにつれ、国葬に対する反対意見は増加傾向にあるようです。おそらく、声高には反対を叫ばないまでも、大多数の国民が訝しく感じているのでしょう。どこか納得がいかないと・・・。国葬に関する法令は戦後に廃止されたこともあり、国葬という儀式については法的根拠がない状態にあります。このため、市民団体の動きも活発化してきており、先月の7月21日には、国葬の差し止めを求める仮処分が申し立てられたのに続き、今月の8月9日には、これとは別の団体が提訴に踏み切っています。今後は、...安部元首相の国葬を法律問題として考えてみる

  • 2022/08/09 10:54
    ペロシ下院議長がすべきは台湾核提供法案の採択では-何よりも強力な抑止力

    今年の8月6日、日本国は、人類史上初めて大量破壊兵器として広島に原爆が投下されてから77年目の日を迎えることとなりました。過去の原爆投下への反省、並びに、ウクライナ危機で高まるロシアによる核の先制使用への懸念から、この日に広島で開催された「平和記念式典」に参列した国連のグテレス事務総長も、8日に設けられた日本記者クラブの記者会見の席で、核保有国に対し「核の先制使用は絶対しないということを約束し、核の脅しをしないよう求める」と述べています。この日に先立ってニューヨークで開催されたNPT再検討会議でも、日本国の岸田文雄首相は、核の不使用を「ヒロシマ・アクション・プラン」の第一プランとして位置づけています(因みに、創価学会の名誉会長も核の先制不使用の誓約を核保有国に求める緊急提言を行っており、新興宗教団体と超国...ペロシ下院議長がすべきは台湾核提供法案の採択では-何よりも強力な抑止力

  • 2022/08/08 10:24
    元統一教会が‘だめ’で創価学会が‘よい’わけはない

    ネット上に配信されているニュース記事を見ておりますと、元統一教会に対する批判にあふれる一方で、最近、おかしな論調の記事も見受けられるようになりました。それは、‘元統一教会と創価学会を同一視すべきではない’というものです。こうした記事は、安部元首相暗殺事件と関連し、かつ、自民党と癒着している元統一教会は批判されて当然であるけれども、自民党と一線を画する創価学会には問題はない、という創価学会擁護論として書かれたのでしょう。しかしながら、その教義や教団としての体質を見る限り、創価学会が不問に付されてよいはずもありません。これらの記事やそれに賛同するコメントが創価学会を擁護する主たる根拠は、自民党と創価学会との間の政治信条の違いにあります。要約しますと、元統一教会は、対中脅威論や憲法第九条改正を含む軍備増強を訴え...元統一教会が‘だめ’で創価学会が‘よい’わけはない

  • 2022/08/05 12:29
    軍事的脅威に直面する国はNPTから脱退できる-中国の対日恫喝

    中国軍関係者の談として報じられたところによりますと、今般、ペロシ下院議長の訪台に対する‘報復’として中国が実施した軍事演習の対象には、日本国も含まれるそうです。実際に、日本国のEEZ内にある沖縄県周辺の海域にも、中国軍が発射した11発のミサイルのうち5発が落下しております。否が応でも米中間のみならず、日中間の緊張も高まっているのですが、戦争に発展する事態が想定されるからこそ、改めて考えてみるべき点があります。8月1日より、ニューヨークにおいてNPT再検討会議が開催されていますが、西のウクライナ危機に続き、東の台湾危機が発生している今であるからこそ考えてみる点とは、NPTの条文です。同条約の第10条には、脱退に関する以下の条文が記されています。「各締約国は、この条約の対象である事項に関連する異常な事態が自国...軍事的脅威に直面する国はNPTから脱退できる-中国の対日恫喝

  • 2022/08/04 10:37
    台湾有事が示唆する日本国の核武装の必要性

    アメリカのペロシ下院議長の訪台により、米中両国が双方とも台湾周辺海域に空母を派遣するという事態が発生しています。同議員の訪台については、米国内外を取り巻く政治事情を見据えた英断であるとする評価が見受けられる一方で、中国の過剰とも言える反応を考え合わせますと、いたずらに軍事的緊張を高めたとする批判もあります。仮に、両国間において軍事衝突が起きれば、第三次世界大戦への道も絵空事ではなくなります。しかも、今般の米中両国による一触即発の状況は、世界支配のためのシナリオの一環である可能性もあり、何としても、米中開戦は回避しなければならない重要課題となりましょう。日本国にとりましても、米中戦争は他人事ではありません。先ずもって、開戦と同時に米軍の前線基地を叩くべく、人民解放軍が既に照準を合わせて準備してきたミサイルが...台湾有事が示唆する日本国の核武装の必要性

  • 2022/08/03 13:45
    ペロシ下院議長の訪台を三次元戦争の視点から見ると-米中合作?

    ウクライナ危機は、ウクライナを支援するアメリカの対ロ関係のみならず、覇権主義においてロシアと同質とみる中国との関係をも悪化させる要因となりました。今般のペロシ下院議長の台湾訪問も、自由主義並びに民主主義体制を擁護する姿勢を中国に見せつける対中牽制の狙いもあるのでしょう。ペロシ下院議長を乗せてマレーシアを飛び立った航空機は、米軍機であったそうです。一日足らずとはいえ、ペロシ下院議長の訪台に対しては、勇気ある行動として評価する見方もあります。‘アメリカは、台湾を決して見捨てない’とする強いメッセージであり、台湾政府も国民も、さぞや心づく強く感じたことでしょう。本日、8月3日には、同議長は、台湾総統の蔡英文女史との会談のみならず、同国の議会である立法院の訪問も予定しており、権力分立を否定する共産党一党独裁国家、...ペロシ下院議長の訪台を三次元戦争の視点から見ると-米中合作?

  • 2022/08/02 15:47
    岸田政権もカルト政権?-「核なき世界」のお花畑

    昨日、8月1日からニューヨークにて始まったNPT再検討会議は、核戦争へのエスカレートが危惧されるウクライナ危機の最中での開催だけに、国際社会からかつてない注目を集めています。唯一の被爆国である日本国を代表して岸田文雄首相も出席し、各国代表を前に演説を行ったのですが、同演説、どれほどの諸国の代表の心に響いたのでしょうか。これが怪しい限りなのです。岸田首相の演説の内容とは、大まかに言えば、‘核戦争の危機にある今だからこそ、非核化に向けて前進しよう’というものです。岸田首相が被爆地である広島出身ということもあり、同演説では、5つの行動計画からなる「ヒロシマ・アクション・プラン」も公表されています。5つの行動とは、(1)威嚇を含めた核兵器不使用の継続、(2)透明性の向上、(3)核兵器の減少傾向の維持、(4)核兵器...岸田政権もカルト政権?-「核なき世界」のお花畑

  • 2022/07/29 12:20
    自民党の‘保守’は大日本帝国系?

    保守主義と申しますと、自国が歩んできた歴史や今日に息づく伝統を大事にし、後世に末永く伝えてゆくことを良しとする考え方、というイメージがあります。国民一般が抱いてきた保守政党としての自民党のイメージも、対外政策に関しては親米という基本路線はあるものの、同党から当選を確実にした候補者が常々神棚を背に万歳しているシーンが報じられるように、日本古来の伝統の擁護者というものです。よもや、朝鮮半島系の新興宗教と密接な繋がりがあるとは思いもよらなかったことでしょう。元統一教会は、同教団の親米路線、否、CIAの協力機関としてのポジションから発しており、延いてはアメリカの諜報機関であるはずのCIAを掌握している超国家勢力による世界支配に問題に行き着いてしまうのですが、自民党が、親朝鮮・中国でありながら、‘保守’を自称する背...自民党の‘保守’は大日本帝国系?

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  • 2022/07/15 10:15
    安部元首相と統一教会との政治的関係がもたらす地殻変動

    安部元首相は、明治維新の原動力となった長州を父祖の地として、近代天皇家の闇とも関わる田布施システム中枢の一員としてこの世に生を受けています。明治維新は、イギリス、否、イギリスに拠点を置いていた超国家権力体をバックとしており、この流れは、満州の麻薬利権等とも関係しています。同元首相は、その出生の時から、明治以来の日本国の闇の核心的な部分を背負う稀有な運命の下に生まれた政治家なのです。こうした背景を踏まえ、安倍元首相暗殺事件は、revelationの時代において何を意味するのか、大胆な推理をも交えながら、もう暫らく丁寧に検証してゆく必要がありましょう。安倍首相暗殺事件の実行犯として逮捕された山上容疑者の供述によれば、犯行の動機は、国際平和統一家庭連合(以下、統一教会と表記)の信者であった母親の寄付により、一家...安部元首相と統一教会との政治的関係がもたらす地殻変動

  • 2022/07/14 13:19
    安倍元首相暗殺事件の背景に政治的動機があるとすれば

    報道によりますと、参議院選挙の結果、改憲勢力3分の2の状態を維持したことを受けて、岸田首相は、憲法改正に向けた発議を急ぐ方針を示しております。憲法改正は、暗殺された安倍元首相の悲願であっただけに、その行方に関心が集まっています。故安部元首相については評価が凡そ二分しており、保守派からは、戦後体制から脱却し、憲法改正への道筋を付けた偉大な政治家として称賛される一方で、左派からは、森友・加計学園の一件もあり、‘安倍政治を許さない’とする糾弾の声も聞こえていました。今般の安倍元首相暗殺事件については、山上容疑者の個人的な統一教会に対する恨みによる犯行とする説が、マスメディアによって凡そ‘定説化’しています。しかしながら、日本国を代表する政治家の暗殺事件、しかも、‘敵’も多い政治家でしたので、同元首相の暗殺事件に...安倍元首相暗殺事件の背景に政治的動機があるとすれば

  • 2022/07/08 10:24
    ウクライナ復興問題への素朴な疑問

    ウクライナ側の試算によれば、同国の復興には、凡そ100兆円を超える資金を要するそうです。破壊されたインフラ施設や中世の面影を残す街並みまで元の通りに戻すには、100兆円があってもまだ足りないかもしれません。そこで、海外からも復興資金を調達するために、スイスにあって国際会議が開催される運びとなったのでしょう。しかしながら、ここで一つ、素朴な疑問があります。ウクライナ復興に関する素朴な疑問とは、仮に、ロシア軍が東部地域を制圧し、親ロシアの二つの独立国家―「ドネツク人民共和国」および「ルガンスク人民共和国」―を維持するとすれば、同地域の復興はロシア側の責任、即ち、巨額の復興資金もロシア側の負担になるのではないか、というものです。スイスの国際会議では、戦後復興の主たる担い手はウクライナとみなしております。その前提...ウクライナ復興問題への素朴な疑問

  • 2022/07/07 13:41
    ウクライナ危機の間接的な被害・損害は誰が償うのか?

    今般、スイスで開催されたウクライナ復興会議における主要課題は、もちろん、ウクライナの戦後復興でした。ロシア軍の爆撃等により国土が破壊されたのですから、ウクライナの復興が議題となるのは当然のことなのですが、ウクライナ危機によって生じた被害や損害は、ウクライナ一国に留まるものではありません。実のところ、間接的ながら、日本国をはじめ全世界が甚大なる被害や損害を被っていると言えましょう。ウクライナ危機によって、全世界の諸国はエネルギー資源並びに穀物価格の上昇に見舞われ、連鎖的な物価高や電力不足等に直面しています。政府による対策費の支出も、相当の額に上ります。また、ウクライナの要請に応え、いち早く米欧諸国と足並みを揃えて対ロ制裁に踏み切った日本国も、石油・天然ガスの国際開発プロジェクトであるサハリン2の権益がロシア...ウクライナ危機の間接的な被害・損害は誰が償うのか?

  • 2022/07/07 02:29
    イギリスはインドを西側に引き込めるか?

      ウクライナの戦争によって、世界は西側民主主義陣営と中露専制国家陣営に真...

  • #海外ビジネス
  • 2022/07/06 14:05
    リスクに満ちたウクライナ復興資金問題

    ロシアによる軍事介入を受ける以前から、ウクライナは、巨額の対外債務を抱え、資金繰りに苦しむ国でした。’ウクライナ危機’とは、かつてはこの財政危機を意味していたのですが、今では、国際紛争にその席を譲っています。ところが、今般、スイスにおいて開かれたウクライナ復興国際会議では、今後、二つの’ウクライナ危機’が合流してしまう可能性を示しています。同会議に出席したウクライナのデニス・シュミハリ首相によれば、同国の復興には100兆円を超える資金を要するそうです。同国際会議では、「ルガノ宣言」が採択されており、復興の中心的な推進国をウクライナに定めています。この宣言によれば、復興資金も当事国であるウクライナが負担すべきということになるのですが、戦争被害に対する賠償金の問題は、本来、ウクライナとロシアとの間において締結...リスクに満ちたウクライナ復興資金問題

  • 2022/07/05 12:45
    国際社会に言論の自由を-核の自衛的使用の問題

    フランスの著名な人類学者であるエマニュエル・ドット氏は、今日、日本国の核保有を支持する稀な知識人の一人です。外的圧力もあって、なかなか核保有を言い出せない日本国にとりましては、海外の識者からの指摘はありがたいお話なのかもしれません。何故ならば、国際社会、少なくとも各国政府によって構成される国際政治の世界では、必ずしも言論の自由が保障されているようには見えないからです。日本国の核保有を支持する理由としては、日本国の独立国としての自立性、並びに、米国依存の安全保障の脆弱性の克服等を挙げております。同見解は、対米追従を回避するために核保有国となったフランスのド・ゴール路線とも一致しています。もっとも、ドット氏は、改宗ユダヤ人の家系に生まれており、その思想には、共産主義への強いシンパシーも伺えます。以前の論説では...国際社会に言論の自由を-核の自衛的使用の問題

  • 2022/07/01 10:21
    日本国のアジア版NATO参加の大問題とは?-朝鮮戦争ファクター

    日本国の岸田文雄首相がNATOの首脳会議に出席したことは、ウクライナ危機に端を発した西側陣営の強化という側面があります。NATOの会議であるため、第一義的にロシアが安全保障上の’敵国’として想定されていますが、ロシアと並んで脅威が共有されている国は、何と申しましても国際法秩序の破壊者としての中国です。否、中国の脅威に対する認識があるからこそ、日本、オーストラリア、ニュージーランド、並びに、韓国が、「アジア・太平洋パートナー国」として招かれたのでしょう。かくして対中ロ陣営の形成が急速に進展することとなったのですが、この流れの中で、アジア版NATOの構想が持ち上がっております。NATO首脳会議に顔を見せたアジア四カ国を中心として、中国包囲網としての多国間軍事同盟を結成しようとする試みです。大西洋地域のNATO...日本国のアジア版NATO参加の大問題とは?-朝鮮戦争ファクター

  • 2022/06/30 13:27
    参議院選挙の最大の争点は’日本国の参戦問題’では?

    岸田文雄首相は、今般、日米同盟の枠を越えて日本国の首相として初めてNATOの首脳会議に出席いたしました。日本国は、いわばNATOの準加盟国となった感があり、多国間軍事同盟、即ち、陣営への参加は、ロ・中陣営との近い将来における第三次世界大戦を想定しているとしか考えようがありません(もっとも、三次元戦争としての第三次世界大戦は既に始まっているかもしれない…)。となりますと、今般の首相の決断?は、日本国民にとりましては極めて重大な意味を持つこととなりましょう。現状のままでは、日本国も参戦し、自国が戦場となる可能性が一気に高まるからです。それでは、参戦を想定した岸田政権の軍事同盟政策に対して、日本国内において国民的なコンセンサスは成立しているのでしょうか。今般の首脳会議では、NATO加盟を予定している北欧2カ国に...参議院選挙の最大の争点は’日本国の参戦問題’では?

  • 2022/06/22 17:13
    政党政治が民主主義を損ねる?

    7月10日に予定されている参議院選挙は、本日、6月22日に公示されます。530人が立候補すると報じられておりますが、近年、’政党政治が、むしろ民主主義を損ねているのではないか?’とする疑いが濃くなってきているように思えます。これまで、政党政治、あるいは、複数政党制は、議会制民主主義を具現化する基礎的な制度として理解されてきました。複数の政党が議席、さらには、政権を競う複数政党制では、有権者である国民による自由かつ民主的な選挙の実施を前提としているため、一党独裁体制や独裁体制に対する’反対語’としても解されてきたのです。’複数の政党が存在しているのだから、自分の国は民主的国家である’とする安心感を国民に与えていたかもしれません。しかしながら、今日、この固定概念を覆すような現象が頻発しているのです。先ずもって...政党政治が民主主義を損ねる?

  • 2022/06/20 17:11
    ロシア正義論が影響力を有する理由とは?

    ウクライナ危機の発生当初、自由主義国の政府も大手メディアも、’ロシアが悪い’の一色でした。正義は、ロシアから侵略を受けたウクライナにある、と。ウクライナと共にロシアと戦おうとする勇ましい声も聞かれたのですが、その一方で、ネットなどにアップされたブログ記事などを読んでみますと、必ずしもウクライナ支持一色に染まっているわけではないようです。むしろ、積極的にロシアに正義があると訴えている記事やコメントも少なくないのです。それでは、何故、ロシア正義論が一定の支持を得ているのでしょうか。もちろん、ウクライナ危機の背後では両陣営による凄まじいばかりの情報戦が戦われていますので、ロシア正義論は、ロシアの情報部隊による日本国内の世論操作である可能性があります。しかしながら、人とは、基本的には自らが信じ得るものを信じる存在...ロシア正義論が影響力を有する理由とは?

  • 2022/06/16 13:30
    ’三つ目の世界大戦’の勝利条件は’第三次世界大戦の回避’では?

    先日、フランシスコ法王が過去に述べた’三つ目の世界大戦’に関する発言に言及したことから、ウクライナ危機の行方が改めて懸念されることとなりました。2015年頃、即ち今から7年ほど前から、同法王は、既に世界は戦争状態にあると語り始めています。当時、イスラム過激派によるテロやISの勢力拡大からイスラム問題が深刻化していましたし、NATOのフィリップ・ブリードラブ欧州連合軍最高司令官をはじめとして、「アメリカとロシアの核戦争が世界大戦引き起こす」とする不吉な予測もありました。世界大に張り巡らしてきたカトリック教会情報網を擁するバチカンからしますと、法王の発言は、精緻な情報分析に基づく人類に対する‘警告’であったのかもしれません。2016年の法王発言において特に興味深いのは、具体的な国名や発端となる地域紛争を挙げる...’三つ目の世界大戦’の勝利条件は’第三次世界大戦の回避’では?

  • 2022/06/15 13:22
    地政学的思考からの脱皮はNPT体制の見直しから

    地球を舞台とした勢力間抗争の是認を前提とする地政学上の諸理論には、第三次世界大戦、並びに、世界政府樹立への布石ともなりかねないリスクがあります。このため、同思考回路から離れ、国民国家体系を基盤とした国際法秩序の下において全諸国の安全が保たれる体制への転換が求められるのですが、ロシア、中国、並びに、アメリカの3大国に勢力圏拡大、あるいは、囲い込み政策を放棄させることは至難の業です。たとえ三国のうちの一国が放棄したとしても、それは戦争や世界支配のリスクをさらに高めるのみであり、3つの大国全てが同時に方針を転換しなければ意味がないのです。それでは、大国に染みついている勢力圏志向、あるいは、支配欲というものを放棄させる方法は存在しているのでしょうか。夢物語のようにも思えるのですが、完全ではないにせよ、効果が期待で...地政学的思考からの脱皮はNPT体制の見直しから

  • 2022/06/14 18:19
    大国の勢力拡大願望が‘幻想’である理由

    現代における戦争をつぶさに観察してみると、その多くが、大国間の勢力圏をめぐる角逐に起因しております。表面的には二国間や多国間の地域的紛争に見えても、その背後には大国間の勢力圏争い、そしてそのさらに奥では、超国家的な経済利権が潜んでいるケースが少なくないのです。ウクライナ危機も、エネルギーや穀物等の問題が絡みつつ、地政学的にはまさしくランド・パワー対シー・パワーの激突として理解されましょう。それ故に、世界大戦への導火線となるリスクが極めて高いのですが、本記事では、勢力範囲の拡大追求というものが、幻想である可能性について述べてみたいと思います。大国による勢力囲い込み政策、即ち、ブロック政策が平和をもたらすとすれば、それは、複数の大国、あるいは、ブロック間において勢力均衡が成立する場合のみに限定されます。ヨーロ...大国の勢力拡大願望が‘幻想’である理由

  • 2022/06/13 12:26
    国際法秩序と地政学的思考は両立しない

    地政学とは、地球上の全ての地形や気候といった所与の自然条件を考慮しつつ、パワー、あるいは、勢力圏相互の角逐について理論的な根拠を与える研究といっても過言ではありません。このため、同理論を現実の政策として採用した大国の覇権主義的な行動も理論において正当化されてしまうため、大国にとりましては好都合です。○○国は、地政学的な理由によって××地域の諸国を勢力範囲に収めている、△△地域は、大国間の狭間なので緩衝地帯の役割を果たしている、あるいは、世界大戦は○○パワーと◇◇パワーとの激突である…などなど。不思議なことに、たとえその政策や行動が国際法に反するものであっても、人々は、それを当然、あるいは、極めて合理的な行動のように認識してしまうのです。もっとも、ハウスホーファー流の地政学とナチス・ドイツの拡張主義との繋が...国際法秩序と地政学的思考は両立しない

  • 2022/06/10 10:48
    地政学と国民国家体系との不整合性-中小諸国の悲惨な境遇

    地政学的思考には、国境という概念が希薄ですし、むしろ、越境性にこそその特徴があります。国際社会を大国間のパワー・ゲームが展開されるフィールド(戦場)と見立てているのですから、国境線など関係がないのです。そして、こうした大国による勢力圏闘争の思考・行動様式は、中小諸国にとりましては殆ど’悪いこと尽くし’なのです。第一に、中小諸国は、大国の勢力圏拡大政策の客体でしかありません。国民国家体系の下で、今日の国際社会は、民族自決(国民自治)、内政不干渉、並びに、主権平等を原則としています。ところが、全世界が大国のみがプレーヤーの資格を独占するゲーム・ボードもなりますと、中小諸国は、プレーヤーによって動かされる’コマ’でしかなくなります。当然に、これらの諸国の独立性や自立性は無視されるのであり、国際社会の原則も画餅に...地政学と国民国家体系との不整合性-中小諸国の悲惨な境遇

  • 2022/06/09 15:55
    世界大戦は世界支配へのステップ?-地政学の逆さ読み

    第二次世界大戦後の東京裁判では、日本国は、世界支配を企んだ廉で断罪されることとなりました。今日の日本にあっては、その罪状である「世界支配」という言葉は、どこか陰謀論めいていてSF小説の世界のお話のような印象を受け、「世界支配」に対する認識の低さや嘲笑的な態度が見られます。このような世界支配の実存性に対する日本国内における冷淡さは、東京裁判に起因するのかもしれないのですが、それは、あくまでも’当時の日本の国力を考えれば’という前提付きです。否、近現代の国民国家体系にあっては地球上には細かに国境線によって区切られた国家群がひしめいていますので、たとえ軍事大国であっても、この状態が継続する限り、永遠に世界支配を実現できる実力を備えた国家は登場しそうもありません。それでは、世界支配を本気で実現しようとするならば、...世界大戦は世界支配へのステップ?-地政学の逆さ読み

  • 2022/06/08 15:42
    地政学を逆さから読む

    地政学の理論は、今日に至るまで国際社会を徘徊しており、大国の行動を理解するに際して大変役に立ちます。地政学の研究は、地球儀、あるいは、世界地図との睨めっことなりますので、大国が自らの勢力圏を囲い込む、あるいは、拡大する上での指南書ともなり得るのです。しかしながら、大国の世界戦略を理論的に支える一方で、地政学は、国益のみに焦点を絞るものではありませんでした。むしろ、シー・パワーやランド・パワーといった用語が示すように、特定の国家を対象としたものでも、ナショナリストとしての自国の対外政策としての世界戦略を論じたものでもなく、国益とは離れた視点から地球上において展開されている大国間の勢力圏争い、即ち、パワー・ゲームを眺めています。このことは、大国さえも、地政学の視点からしますと’世界戦略’の実行者に過ぎない可能...地政学を逆さから読む

  • 2022/06/07 18:15
    地政学と日清・日露戦争の謎

    地政学とは、スウェーデンの地理学者であったルドルフ・チェレーン(1864-1922年)に始まるとされています。その後、20世紀初頭にあってマッキンダー、ハウスホーファー、ハマンといった地政学者が登場し、彼らの学説や考え方は、各国の対外政策、否、世界戦略に少なくない影響を与えるのみならず、実践される場合もあったのです。いわば、専属ではないにせよ、政策決定者に対して指南役を務めていたとも言えましょう。地政学者たちは、国益に奉仕する国家主義者のイメージがありながら、これらの著名な地政学者のパーソナルな背景には、超国家権力体とでも表現すべき勢力の影が見え隠れすることは、昨日の記事にて指摘したところです。そして、地政学の観点から日本国の近代史を見直しますと、これまでの説明とは違った姿が歴史に浮かび上がってくるように...地政学と日清・日露戦争の謎

  • 2022/06/06 15:35
    無視できない地政学的な視点-ウクライナ危機に潜むもの

    これまで、戦争とは、大半の教科書では国家間の武力衝突として平面的に描かれてきました。戦争名の多くは、当事国、あるいは、当事国双方の国名として表現されています。例えば、日清戦争は日本国と清国との間の戦争であり、日露戦争は日本国とロシア帝国との戦いでした。しかしながら、近代日本の輝かしい戦勝の歴史として記憶されつつも、両戦争の背景をつぶさに観察しますと、幾つかの疑問が湧いてきます。日本国の二つの近代戦争に関する疑問は、何故、この時代、日清戦争や日露戦争が闘われ、さらには二度の世界大戦にまで至ったのか、即ち、全世界的なパワー・ポリティクスの時代となったのか、という問いかけにも行き着きます。そして、そこには、地政学の強い影響が見て取れるのです。地政学と申しますと、アルフレッド・セイヤー・ハマンの海軍戦略論やハルフ...無視できない地政学的な視点-ウクライナ危機に潜むもの

  • 2022/06/02 15:11
    ロシア国債デフォルトは朗報なのか?

    本日、6月2日の報道によりますと、全世界の大手金融機関で構成されているクレジット・デリバティブ決定委員会(CDDC)は、1日、ロシア国債のデフォルトを認定したそうです。速報として報じられており、ウクライナ危機の最中にあって同国国債への関心の高さが伺えます。日本国内のメディアやネットの論調は、対ロシア経済制裁の成果という評価なのですが、このニュース、果たして朗報なのでしょうか。ロシア国債がデフォルトの認定を受けますと、以後、ロシアは、国際市場から資金を調達することができなくなります。このことは、ロシアが、近々、ウクライナにおける軍事行動を継続するための戦費が不足する可能性を意味しており、自由主義国による’兵糧攻め’の効果が表れてきた兆しとして評価されています。このようにロシア敗北の兆候としてロシア国債のデフ...ロシア国債デフォルトは朗報なのか?

  • 2022/06/01 20:14
    真の理性の尊重とは?-銃規制と核規制の問題

    銃規制も核規制も、突き詰めて考えてみますと、人であれ国であれ、生存に係わる問題です。危険に対する認識や対応を誤りますと、命を奪われたり、国が滅亡する運命が待ち受けていますので、本来であれば真剣に考え抜かねばならない問題なはずです。人の生命や国家の独立性は、それらが一度奪われますと、不可逆的に消滅しかねないからです。ところが、これらの問題については、現実や経験知を重んじる保守主義の人々よりも、より理性を尊重しているはずのリベラルな人々の方が、真剣みが足りないように思えます。’殺人や戦争をこの世からなくすには、その手段をなくせばよい’と単純に考えているのですから。リベラル派の人々からしますと、’保守派’は、人類の進歩に逆行している時代遅れの人々ということになりましょう。しかしながら、’保守派’として一括りにはされて...真の理性の尊重とは?-銃規制と核規制の問題

  • 2022/05/31 13:07
    怖すぎる「健康危機管理庁」の創設案

    今般の新型コロナウイルス対策の反省点を踏まえ、日本国政府は、「健康危機管理庁」なる行政機関を創設する方針のようです。来年の通常国会での法案提出を目指しているそうですが、この案、空恐ろしい気がいたします。政府による表向きの説明は、新たに出現する感染症に迅速に対応するための司令塔の設置です。現行の組織では、内閣官房の「新型コロナ感染症対策推進室」と厚生労働省の「対策推進本部」に分かれており、両者を統合すれば、指揮命令系統が一本化されるというものです。政府は、デジタル庁の創設時に際しても全く同様の説明をしておりますので、‘統合による迅速化’は、新たな中央集権的な組織改革を実行する際の常套句なのでしょう(独裁体制化?)。しかも、‘司令塔’という呼称からも伺えるように、政府は、感染症を戦争に匹敵する‘有事’と見なしていま...怖すぎる「健康危機管理庁」の創設案

  • 2022/05/30 13:55
    銃規制問題が示唆する全諸国による核武装の合理性

    アメリカではテキサス州のユバルディで発生した小学校での銃乱射事件を機に、銃規制の強化を求める声が高まっています。無差別乱射事件が発生する度に銃規制問題が持ち上がり、メディアや民主党支持者を中心に銃の危険性がアピールされるものの、なかなか進展は見られません。その理由の一つは、人間、すなわち、人々の自己保存の本能を取り去ることが極めて困難であるからではないかと思うのです。人とは、外部環境に関する情報処理能力に長けていますので、自らの理性に照らして自分自身の命が危うくなるような状況を受け入れようとはしないものです。否、全ての生物には生存本能が備わっていますので、それが直感であれ、動物であっても命の危険を避ける行動をとることでしょう。銃規制や核規制の問題とは、まさに生命に係わりますので、人々の生存本能を強く刺激してしま...銃規制問題が示唆する全諸国による核武装の合理性

  • 2022/05/27 18:29
    平和には世界政府よりも国際警察・司法機構が望ましい理由

    今日、グローバル富裕層さえも、平和の実現を人類共通目的とすることには表立って反対はできないことでしょう。言葉だけであっても、各国政治家、グローバリスト、並びに、’セレブ’と呼ばれるプロモーション係の人々も、メディアを介して戦争を糾弾し、世界平和を積極的にアピールしています。本心はどうであれ、人類共通の目標として平和の実現を設定することには異論はなさそうです。それでは、国際社会においてどのようなシステムを構築すれば、平和は実現するのでしょうか。この問題を考えるに際して、大きく分けて二つの方向性があるように思えます。この二つとは、’世界(グローバル)のヴィジョン’と’国際機構のヴィジョン’として理解されます。以下に、両者を比べてみることとしましょう。’世界政府のヴィジョン’にあっては、国家は消滅すべき存在であると認...平和には世界政府よりも国際警察・司法機構が望ましい理由

  • 2022/05/26 16:32
    理想主義の独善問題

    ’理想’という言葉は、常々肯定的に使われています。その理由は、おそらく、理想には本来、あるいは、将来において’あるべき姿’という意味が込められているからなのでしょう。’あるべき姿’とは、それが何であれ’正しさの基準となる姿’と想定されますので、理想には、価値判断が伴うのは疑い得ません。実のところ、’理想’という言葉は、善悪や価値の判断と不可分に結びついているのです。本ブログでは、新たな国際社会の安全保障体制について考えておりますが、同体制が、未来に向けて改善のメカニズムを備えたものであるならば、当然に、未来の体制は現状よりもより善いものでなければならない’はず’です。となりますと、目指すべきは未来像については、人々の間で善悪や価値判断において一定のコンセンサスを得ておく必要がありましょう。理想に向けて歩を進める...理想主義の独善問題

  • 2022/05/25 11:28
    銃規制とNPT体制の共通性-抑止力の無視

    アメリカでは、またもや銃乱射事件が発生したそうです。事件の現場はまたしても学校であり、米南部テキサス州ユバルディの小学校にあって児童14人、教師一人の尊い命が奪われています。銃乱射事件が発生するたびに、アメリカ国内をはじめ、日本国内でも銃規制を急ぐべきとの論調が沸き上がります。’銃を規制しないからこうした痛ましい事件が起きるのだ’と…。しかしながら、見方を変えますと、逆の見解もあり得るように思えます。そして、この問題、NPTや核兵器禁止条約に対する疑問とも共通していると思うのです。銃規制を支持する人々は、銃=攻撃力(殺傷力)=悪という構図を頭の中で描いています。この構図からしますと、悪(殺人や強盗…)をなくすためには、銃そのものをこの世から消してしまうのは、ロジカルな結論となりましょう。銃規制支持者は、決して悪...銃規制とNPT体制の共通性-抑止力の無視

  • 2022/05/24 15:02
    バイデン大統領による日本国の常任理事国入り支持の真意とは?

    政治の世界では、解釈によって意味内容が180度も変わってしまうことがままあります。昨日、5月23日に開かれた日米首脳会談の席にあって、アメリカのバイデン大統領は、岸田首相に対して日本国の国連安保理の常任理事国入りを支持したと報じられています。この発言も多分に漏れず、既に解釈論争を引き起こしているようです。第1の解釈は、同発言は、訪日に際してのアメリカ大統領による日本国に対する外交的なリップサービスであったというものです(ネット上では優勢な見解では…)。言葉で常任理事国入りを支持したとしても、それが実際に実現するにはあまりにも高いハードルがあります。先ずもって国連憲章を改正する必要がありますので、同手続きをクリアするだけでも気の遠くなるような時間を要することでしょう。国連総会での改正案の採択には全加盟国の3分の2...バイデン大統領による日本国の常任理事国入り支持の真意とは?

  • 2022/05/23 14:34
    日本国は対中ロ抑止力ならば通常兵器よりも核では?

    アメリカのバイデン大統領の訪日については、その歴史的な意義を強調する論調が少なくありません。予定されている日米首脳会談では、ウクライナ危機を背景とした日米関係の強化のみならず、将来的な中国による台湾進攻を見越した対中協力の一層の強化を約することとなりましょう。経済分野においても、同会談にあって岸田首相はアメリカが主導するIPEFへの参加を表明する意向なそうです。今般のバイデン大統領の訪日には、抗ロシア・中国を目的とした軍・政・経の三方面からの陣営固めの観があるのですが、同大統領訪問に先んじて報じられた防衛費増額には、いささか疑問があります。何故ならば、防衛費増額の具体的な対象が通常兵器であるならば、それ程の抑止効果は期待できないからです。第二次世界大戦末期にあっては、日本国も、自軍の劣勢を挽回すべく、原子爆弾の...日本国は対中ロ抑止力ならば通常兵器よりも核では?

  • 2022/05/20 10:55
    ウクライナ危機の司法解決は時期尚早?

    本ブログでは、5月3日付の記事において新たな安全保障体制の構築の必要性について述べながら、その続きは後日とさせていただいておりました。この間、ウクライナ危機をめぐる各国の動きについて記事を認めてきたのですが、本日からは、新たな安全保障体制にテーマを戻しつつ、ウクライナ危機の解決方法についても考えてみたいと思います。新たな安全保障体制とは、現実、即ち、世界の多様性に柔軟に対応し得る体制として理解し得るものです。これまでの記事で述べてきましたように、今日の世界には、侵略行為を容認するようなロシアや中国のように帝国意識を引きづっている国もありますし、核時代の軍事同盟関係は、兵器がハイテク化しているとはいえ中世の封建時代と類似しています。核保有国である軍事大国を盟主とする一種の’封建関係’が成立しているのです。その一方...ウクライナ危機の司法解決は時期尚早?

  • 2022/05/19 15:55
    日本国政府は第三次世界大戦の回避に尽くすべきでは?

    今般のウクライナ危機に際しては、多くの人々が、偶発的な事件を機に世界大戦に発展する事態を懸念しております。しかも、次なる世界大戦は核戦争を招きかねず、全人類の存亡危機と言っても過言ではありません。’その次がない戦争’、それこそが第三次世界大戦となりましょう(最終戦争?)。第一次世界大戦では、’サラエボの一発の銃声’が軍事同盟の連鎖的発動によりヨーロッパ全域を戦場と化すことになりました。一方、第二次世界大戦は、独ソによるポーランド分割の合意―独ソ不可侵条約秘密議定書―に端を発しており、この大戦も、軍事同盟の連鎖性が戦火を世界大に広げています(日本国の真珠湾攻撃による日独伊三国同盟の発動…)。ヨーロッパほど、軍事同盟の連鎖性のリスクを痛いほど経験した地域はないのですが、今般のウクライナ危機に際しては、スウェーデンと...日本国政府は第三次世界大戦の回避に尽くすべきでは?

  • 2022/05/18 14:43
    NPTは現代を封建時代にする?

    今日、核兵器という存在が、戦争の勝敗のみならず、国際体制の決定要因となっている現実があります。核兵器が戦況を一変させる’切り札’となるとする認識は、先の戦争にあって、連合国諸国のみならず、劣勢におかれていた枢軸国諸国にあっても核兵器の開発競争に凌ぎを削っていた歴史からも伺えます。そこには、先に同兵器を手にした側が戦勝国になれるとする確信があるからです。そして、実際にそれが広島と長崎に対して使用されたとき、核兵器は、凄まじい破壊力のみならず、絶大なる抑止力をも持つこととなったのです(その抑止力により現に、以後凡そ70年にわたり世界大戦は発生していない)。核兵器とは、いわば人類が手にしてしまった’魔物’なのですが、それ故に、人道的な見地から核の廃絶が訴えられるようになりました。核拡散防止条約も核廃絶に向けた流れの一...NPTは現代を封建時代にする?

  • 2022/05/17 12:51
    全諸国による核保相互抑止体制が望ましい理由

    ウクライナ危機は、これまで曖昧にされてきた核の両面性、すなわち、破壊力と抑止力に関する判断を、現実における政策選択の問題として問うこととなりました。国連安保理の常任理事国であり、それ故に核を保有するロシアが同紛争の当事国であることにも依るのですが、どちらの側面をより高く評価するのか、そして、その国の立場、即ち、核保有国か否か、並びに、軍事力のレベルにより政策の結果が変わってしまうのです。本日は、幾つかの関係をパターン化して整理してみることとします。なお、関係のパターン化に際しては、国家を、核大国、核中小国、並びに、非核中小国の三者に分けています。先ずもって、軍事大国にとりまして核の寡占的保有は、他の中小の非核保有国に対して、絶対的な破壊力と抑止力のまさに両面の保有を意味します。大国による核保有は、国際社会におい...全諸国による核保相互抑止体制が望ましい理由

  • 2022/05/16 15:31
    北欧二国のNATO加盟は望ましいのか?

    報道によりますと、スウェーデンとフィンランドの北欧二国は、いよいよNATO加盟を正式に申請するそうです。非同盟政策を転換してのNATO加盟申請の理由としては、ウクライナ危機によるロシアからの軍事的脅威の高まりへの対応との指摘がありますが、メディアの報じ方からしますと、欧米諸国の動きは、あたかも第三次世界大戦への発展が織り込み済みなような印象を受けます。とりわけここ数日、ロシア側から’好戦的’と非難されても致し方ないような報道が続いています。今般の北欧二国のNATO加盟も、どちらかと申しますと、対ロ陣営の形成、あるいは、西側諸国の結束強化の流れの一環としての解説が少なくありません。あたかも、’ロシア相手に戦う体制が整った’とでも言わんばかりなのです(その一方で、奇妙なことに、ウクライナでの戦況についてはロシア軍の...北欧二国のNATO加盟は望ましいのか?

  • 2022/05/13 18:36
    ウクライナ危機とキューバ危機との逆構図が意味するものとは?

    今般のウクライナ危機は、国連安保理常任理事国であり、かつ、かつての超大国の一国が当事国となった点において、ポスト冷戦期の地域的な紛争とは違いがあります。人類を第三次世界大戦、並びに、それに付随する核戦争の淵に立たせている意味において。そして、過去において同じような人類滅亡に繋がるような危機があったといたしますと、それはキューバ危機であるかもしれません。今般の対立の構図は、どこか1962年のキューバ危機を彷彿させるのです。もっとも、ウクライナ危機発生の経緯をめぐっては米ロの立場は逆となっているようです。キューバ危機は、米ソ両国によるチキンゲームによって核戦争の瀬戸際まで駒を進めてしまった事件です。1959年にカストロ指導の下でキューバ革命を成し遂げたキューバは、その社会主義路線からソ連邦への接近をはかり、経済的支...ウクライナ危機とキューバ危機との逆構図が意味するものとは?

  • 2022/05/12 12:59
    イギリスは北欧二国に’核の傘’を提供するのか?

    迫りくるロシアの脅威を前にして、NATO加盟の行方が関心を集めてきたスウェーデン、並びに、フィンランドの北欧二国。報道によりますと、NATO加盟に先立って、イギリスが両国に対して安全保障を提供することを約したそうです。中立路線を転換しての北欧二国のNATO加盟申請の背景には、’核の傘’の必要性に関する現実的な認識があったことは疑い得ません。イギリスと北欧二国との間の合意内容は、どちらか一方が他国から攻撃を受けた場合、攻撃を受けた国の要請に応じてもう一方の国が軍事的支援を行うというものです。相互支援を約した双務性のある合意なのですが、同合意を報じる記事の見出し「英が北欧2か国に安全保障提供へ」とあるように、暗黙裏にはイギリスが安全を提供する側と見なされています。イギリスはNPT体制にあって合法的な核保有国ですので...イギリスは北欧二国に’核の傘’を提供するのか?

  • 2022/05/11 23:33
    エマニュエル・トッド氏のロシア観に異論

      フランスの高名な歴史学者、エマニュエル・トッド氏が5月6日放映のNHK...

  • 2022/05/11 13:24
    中国は台湾を主権国家として認めた?-「92年コンセンサス」のどんでん返し

    ウクライナ危機にあって、ロシアが自らの軍事行動を正当化する根拠の一つとして挙げていたのが、NATOによる東方拡大、即ち、ウクライナのNATO加盟問題です。プーチン大統領は、東西ドイツの再統一に際してソ連邦とNATOとの間に非拡大が約されたものの、NATOが一方的に同合意を反古にしたと主張しているのです。加えて、ロシアは、2015年2月にウクライナにドイツとフランスの2国を交えて合意した停戦協定(ミンスク合意)にも、ウクライナ側が違反していると主張しています。NATO不拡大合意の存在については不確かなのですが、過去の合意反古が侵攻を正当化し得るとしますと、中国もまた、台湾に対して同様の口実を以って武力併合を試みる可能性がありましょう。それでは、中国と台湾との間には、同様の国際合意は存在するのでしょうか。実のところ...中国は台湾を主権国家として認めた?-「92年コンセンサス」のどんでん返し

  • 2022/05/10 15:04
    ウクライナ危機と台湾危機―台湾の核武装問題

    地理的に遠いウクライナで発生した危機は、即、極東にも波及することとなりました。その理由は、ロシアの軍事侵攻が将来における中国による台湾進攻を予測させたからです。ロシアと中国との間には、’国柄’としての共通性があります。両国とも帝国意識を今日まで引きずっていることに加えて、過去と現在という違いこそあれ、共産主義体制を経験しています。これらは独裁との親和性の高さをも意味し、両国の拡張主義的傾向をも説明しているのです。このため、極東にあっても台湾問題が強く意識されることとなったのですが、ウクライナ危機の展開から、中国の台湾に対する今後の対応については、凡そ二つの見解に分かれているようです。その一つは、ロシアに倣って中国も武力による一方的な現状の変更を試み、電撃的な台湾進攻を実行するというものです。このシナリオは、今後...ウクライナ危機と台湾危機―台湾の核武装問題

  • 2022/05/09 15:44
    ウクライナ危機から見える第二次世界大戦の謎

    先日、ロシアのラブロフ外相が、インタヴューにおいてアドルフ・ヒトラーユダヤ系説を述べたことから、イスラエル並びに全世界のメディア等から反発を買うという事件が発生しました。同事件に対して、プーチン大統領は、イスラエルのベネット首相に対して謝罪したとも報じられております。ウクライナ危機以来、プーチン大統領は、その健康状態のみならず、精神状態をも強く疑われておりました。ウクライナ侵攻やその後に報じられたロシア軍による残虐行為は常軌を逸しており、正気の沙汰とは思えなかったからです。’狂人’扱いする記事も多々あったのですが、今般のラブロフ発言が炎上すると、プーチン大統領はベネット首相と電話会談を行っており、’正気’の対応を見せています。しかも、メディアが解説するように、中立を表明しているイスラエルへの外交的配慮からの謝罪...ウクライナ危機から見える第二次世界大戦の謎

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